1992
TRI初症例
世界で初めて、循環器領域においてTRIを実施
・Dr. Kiemeneij(The Netherlands, 1992)
※橈骨動脈アプローチでの初の冠動脈造影は、1989年にDr. Campeau (Canada)が実施
日本におけるTRI初症例
・湘南鎌倉総合病院 齋藤 滋 先生(1995)
Product Launch
・ラジフォーカス ガイドワイヤーM 3.0mmJ(1992)
・ハートキャス 共用型(1994)
2000
Product Launch
・RADIFOCUS Introducer II M coat(2000)
・Ikari Catheter(2002)
・ハートレール(2002)
虚血性心疾患の臨床の場では、1990年代後半から低侵襲治療への要望が強まり、Femoralアプローチと同様の治療をRadialアプローチでも求められるようになりました。そのため、Radialアプローチを意識した細径ガイディングカテーテルの開発に着手しましたが、当時の社内技術だけではこのコンセプトを具現化できず、試行錯誤で広く社外の技術探索や新技術の導入、また技術の組合せを探求しました。その末に、可能な限り大きな内径に加えて内腔にPTFEコーティングを施した、デバイスの操作性向上を目指したハートレールシリーズが誕生しました。6Frのような細径ガイディングカテーテルではbackup forceが課題になりましたが、多くの日本の先生方からアドバイスをいただき、エンゲージ性を損なうことなく強いbackup forceを得られるような専用形状の開発により、Radialアプローチからの治療の普及と低侵襲治療の推進に貢献できたことを嬉しく思っています。
テルモ株式会社
心臓血管カンパニー TIS事業
グローバルオペレーション部企画
グループリーダー
兼TIS事業R&D部TC開発
伊藤 猛成
・TR Band(2003)
当時、当社は止血デバイスの品揃えに遅れをとっておりました。競合品の中で空気注入式の圧迫調節性能と手首全体が圧迫される課題、プレートと弾性ベルトからなる方式の尺骨側を圧迫しない構造と圧迫調整の困難性を考慮し、湾曲プレートと二重バルーンの組み合わせで穿刺部を斜め方向から圧迫するデバイスができあがりました。その後、グローバルで使用されるTRI用止血デバイスとなりました。プロトコール案の検討や共有など、この商品を育ててくださいました多くの日本の先生方に大変感謝しております。
テルモ株式会社
心臓血管カンパニー TIS事業
R&D部 TC開発 NPDグループ
アクセスチーム(リーダー)
和田 哲
発表文献
2005
Activity
・「日中・日韓友好TRIセミナー」
・日本-ブラジル100周年記念のTRIセミナーを開催
・研修ツールやシミュレータを開発
・経橈骨手技の米国、アジア、ラテンアメリカへの普及
発表文献
2010
Activity
・JICA-テルモ 官民連携事業 開始(2011)
Public-Private Partnership program(Mexico TRI training)
ガイドライン
・ESC/EACTS 2014 guidelines: Class IIa A recommendation for patients with STEMI ACS if performed by an experienced radial operator if performed by an experienced radial operator
発表文献
Product Launch
・Glidesheath Slender(2014)
世界中で医療経済性が求められる中、より多くの患者様にTRIを届けるために、橈骨動脈専用シースの開発に着手しました。小柄な患者様の細い血管にもアクセスできるように、従来のシースより薄く細いチューブを用いて、設計や量産化、薬事申請に至るまで挑戦の連続でした。同業他社が製品化を諦めている中、待ち望まれていたドクターの方に「よくやってくれた!」と熱い握手をいただいたことは今でも鮮明に覚えています。
テルモ株式会社
生産部 生産技術センター
技術開発グループ
コラボレーションプロモーター
岡村 遼
2015
発表文献
「1st clinical study on 7Fr Glidesheath Slender™ & its use for complex transradial PCI」
「International Consensus Paper on Best Practices for the prevention of radial artery occlusion」
Product Launch
・R2Pシリーズ(2018)
Misagoステントの開発においては、FemoralからでもRadialからでもシンプルな操作で正確留置が実現しやすいよう、下肢動脈用ステントとして世界で初めて、モノレール構造をR2P Miasgoでも継承し、改良を重ねました。ラジフォーカスガイドワイヤーの「Mコート」技術から培った当社独自の親水性コーティングを搭載するなど、この「シンプルな操作で正確留置」の実現に徹底的にこだわりました。R2P Misagoが、LEAD治療における新たなアクセス部位の選択肢の標準化へ貢献し、患者さんのQOL向上、そして患者さんの笑顔へ繋がっていることは、開発の人間として、とても嬉しく思います。
テルモ株式会社
心臓血管カンパニー TIS事業 R&D部
TC開発 NPD ステントEVT
川北 泰誠
ガイドライン
・JCSガイドライン(2018)
急性冠症候群の血行再建
経橈骨動脈アプローチの経験が豊富な術者の場合、推奨クラスⅠ/エビデンスレベルA
安定冠動脈疾患の血行再建
推奨クラスⅠ/エビデンスレベルA
2020
Product Launch
・R.A.V.I.~Radial Access for Visceral Interventions~(2020)
開発当初、IOに関する知識・経験が少なく色々と手探りで、少人数で地味な活動を着実に進めてきた印象です。TFI主流のIO領域で、TRIへ切替・浸透させるには、他よりも性能面で優れている必要があり、仕様にはこだわりました。仕様設定時はもちろん、量産移行時に課題に直面した際も、試作評価を何度も繰り返しました。今後もより多くこのシステムをご使用いただき、患者様のQOL向上の一助になればと願っております。
テルモ株式会社
心臓血管カンパニー TIS事業
R&D部 TC開発
NPDグループ アクセスチーム
(研究員)安永 光輝
ガイドライン
・ACC/AHA/SCAI Decision to Designate Radial Access Class 1, Level of Evidence A
・ESCガイドライン(2020)
「決定的な理由がない限り、スタンダードなアプローチ」Class I/Evidence Level A
発表文献